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海外ECモールへの出店

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ecモール

越境ECを実現するための有力な手段の一つが、海外ECモールへの出店です。すでに多くのユーザーを抱えるプラットフォームに参加することで、初期段階から海外顧客との接点を持つことができます。ここでは、ECモールの種類や特徴を整理し、それぞれのメリット・デメリットを解説します。

ECモールとは何か?

ECモールとは、複数の出店者が自社商品を販売するオンライン上のマーケットプレイスのことです。日本国内ではAmazonや楽天市場、Yahoo!ショッピングが代表的な存在ですが、海外にも地域や国ごとに人気のモールが多数あります。たとえば、アジアではShopeeやLazada、北米ではAmazon.comやeBayなどが広く利用されています。

これらのモールを活用すれば、自社サイトを新たに構築しなくても海外販売を始めることが可能です。プラットフォーム側がすでに決済・物流・カスタマーサポートなどの仕組みを整えているため、越境ECをスピーディに立ち上げたい企業にとっては非常に効率的な方法といえます。

モール出店の魅力と限界

モールの集客力を活かしたスピーディな展開

海外ECモールの最大の魅力は、モール自体が持つ圧倒的な集客力にあります。多くのユーザーが日常的に利用しているため、販売初期から流入の可能性が期待できます。ただし、このような期待を持って出店するショップは非常に多いため、モール内のキャンペーンや広告機能を活用しなければ集客が難しくなっているのも事実です。

商品力が問われる競争の厳しさ

モール内には同じような商品や競合ブランドが多数存在するため、知名度の低い商品は埋もれやすい傾向があります。価格やレビュー評価、画像の見せ方、説明文の工夫など、消費者の目に留まるための仕掛けが欠かせません。つまり、モール出店で成功するには、集客だけでなく「選ばれるための戦略」が求められます

また、モールは売れている商品の模倣品がすぐに出てくるという問題があります。商品力だけでなく、ブランド力を高めておかないと、すぐに安い模倣品に市場が荒らされてしまうことには注意が必要です。

ブランディングと利益率の課題

模倣品を防ぐためにはブランド力を高めることが重要と前述した通りですが、モール出店では、デザインやコンテンツ表現に一定の制約があるため、ブランドの世界観を十分に伝えることが難しくなります。また、出店料・販売手数料・広告費などのコストが継続的に発生するため、売上が伸びても利益率が下がるケースも少なくありません。モールの集客力を活かしつつ、自社商品の強みをどのように打ち出すかが、成功の分かれ目になります。

出店形態の違い

海外ECモールは、出店形態の違いによって「マーケットプレイス型」と「テナント型」に大きく分けられます。それぞれに特徴や仕組み、向いているビジネスモデルが異なります。ここでは、両者のメリット・デメリットを理解し、自社に適した出店形態を選ぶためのポイントを解説します。

マーケットプレイス型

マーケットプレイス型は、モール内で複数の出品者の商品が混在して表示されるタイプです。「店舗」ではなく「商品」を中心に並ぶ設計となっており、ユーザーは検索や価格比較を通じて欲しい商品を簡単に見つけることができます。海外ではAmazonやeBayが代表的なプラットフォームです。

メリット

初期費用が比較的安く、出店までのハードルが低いのが最大の魅力です。モール自体に強力な集客力があり、商品情報を登録するだけで販売を開始できるため、スピーディに海外展開を進めたい企業にも向いています。また、システム面や決済機能が標準化されており、運営負担が少ない点も利点です。

デメリット

その一方で、同じ商品を扱う出店者が多数存在するため、価格競争に巻き込まれやすいという課題があります。さらに、商品がモール内で一覧的に表示されるため、店舗ごとの個性やブランドイメージを打ち出しにくく、リピート購入を促すブランディングが難しくなる傾向があります。

テナント型

テナント型は、モール内に出店者が独立した自社ショップを構築できるタイプです。店舗デザインや商品ページの構成を、制限の範囲内ですが比較的自由にカスタマイズできるため、マーケットプレイス型よりブランドの世界観を表現しやすいのが特徴です。海外ではTmall(中国)やYahoo!奇摩(台湾)が代表的なモールとして知られています。モール運営者は、出店企業からのテナント料を主な収益源としています。

メリット

自社ブランドの世界観を反映したショップを展開できるため、モール内でも独自性を出しやすく、顧客ロイヤルティを高めやすい点が強みです。ショップ単位でキャンペーンや販促を設計できるため、中長期的なブランド戦略を実現しやすい環境といえます。

デメリット

初期費用や月額テナント料、手数料が高めで、運営コストがかかるのがネックです。また、モール全体の集客力に依存する面が強く、ショップ単体での認知拡大や流入増加には追加のマーケティング施策が必要になります。ブランド訴求と費用対効果のバランスを見極めながら運営することが重要です。

自社戦略に合った出店形態を選ぶ

マーケットプレイス型はスピーディに海外販売を始めたい企業に、テナント型はブランドを育てながら中長期的に展開したい企業に向いています。どちらにも明確な強みとリスクがあるため、目的・コスト・ブランド戦略の3軸で判断することが成功の鍵となります。自社が「何を優先したいのか」を明確にすることで、最適なモール選びが見えてきます。

海外ECモールの種類と詳細

ここでは、日本から越境ECとして出店できる代表的な海外ECモールを紹介します。各モールの特徴や運営費用、出店時のポイントを比較しながら、自社の海外展開戦略に最適なプラットフォームを見つけてください。

Amazon(米国)

世界最大のマーケットプレイス型ECモールです。日本のAmazonとほぼ同じ管理画面や運用フローのため、初めてでも扱いやすいのが特徴です。出品形態は「大口出品(Professional)」と「小口出品(Individual)」の2種類があります。

大口出品(Professional)

月に40点以上の商品を販売予定の場合に適したプランです。月額費用は39.99USDで、FBA(フルフィルメント by Amazon)が利用でき、広告機能や独自販売機能が解放されます。カテゴリごとに販売手数料が設定されています。

小口出品(Individual)

月40点未満の少量販売やテスト販売に向くプランです。月額費用は無料で、1商品ごとに0.99USD+カテゴリ手数料が発生します。広告機能が利用できないなど制限がありますが、初期リスクを抑えて始めたい事業者に適しています。

eBay(米国)

1995年にオークションサイトとして誕生し、現在はマーケットプレイス型の国際ECモールへと発展しました。オークション形式・定額販売の両方に対応し、個人から企業まで幅広い取引が可能です。

アカウント登録自体は無料ですが、出品料と販売手数料(10〜12%前後)がかかります。そのほか、海外決済手数料やストア手数料が必要です。グローバルバイヤーとの直接取引を行いたい企業に向いています。

Tmall Global(中国)

アリババグループが運営するテナント型ECモールで、中国国外の法人が中国消費者に直接販売できる仕組みです。出店には法人資格とブランド登録が必須で、正規品の流通を保証する認証制度が設けられています。

出店費用は以下のとおりです。

ブランド志向の強い中国市場で、正規品として信頼を得たい企業に向いています。

Vip.com(中国)

Vip.com は、中国で大きなシェアを持つディスカウント型・フラッシュセール形式のECモールです。ファッション、コスメ、バッグ・皮革製品などのブランド商品を中心に扱い、短期間・限定数量のセールを実施する販売モデルで成長してきました。とくにブランドの余剰在庫やシーズンオフ品の販売に強みがあります。

ブランド側は、中国市場で販売するためにVip.comとの取引・運用に中国語で対応する必要があります。

Yahoo!奇摩購物中心(台湾)

台湾Yahooが運営するテナント型ECモールです。台湾法人での出店が基本ですが、日本企業は現地代理店や物流代行会社を通じて出店できます。料金体系は以下のとおりです。

また、同系列の「Yahoo!奇摩拍賣」はオークション・フリマ形式のサービスで、出品無料・取引手数料2.49%がかかります。台湾市場での越境販売の第一歩として候補にあがる選択肢です。

Shopee(東南アジア)

シンガポール発のマーケットプレイス型モールで、東南アジア全域に広く展開しています。出店費用・維持費が無料で、低リスクで始められる点が魅力です。日本企業向けのサポートチームも設けられており、法人設立や代理店を通さず直接出店できます。

料金は販売手数料+決済手数料で構成されます。アプリ中心のユーザー層が厚く、スマホ世代を狙ったプロモーションにも向いています。

Lazada(東南アジア)

アリババグループ傘下のマーケットプレイス型モールで、東南アジア最大級の規模を誇ります。ローカルアカウントとグローバルアカウントの2種類があり、グローバルアカウントでは複数国への販売が可能です。

販売手数料と決済手数料が基本コストで、独自の物流ネットワーク「Lazada Global Logistics」を有償で利用すれば、東南アジア全域の倉庫や配送センターを活用できます。現地オペレーションを効率化したい企業に適しています。

目的に合わせたモール選定を

海外ECモールは国や運営形態によって特徴が大きく異なります。スピード重視ならShopeeやAmazon、ブランド訴求ならTmall Global、在庫回転を狙うならVip.comのように、目的に応じて最適なモールを選ぶことが重要です。出店コストや販売形態、顧客層の違いを把握し、自社戦略に最もフィットするプラットフォームを見極めましょう。

その他の越境ECとの比較

越境ECを始める方法は、ECモールへの出店だけではありません。自社で海外向けECサイトを構築したり、購入代行サービスを利用したりする方法もあります。それぞれの特徴や強みを理解することで、自社の目的やリソースに合った最適なアプローチを選ぶことができます。

越境ECサイト(海外向けECサイト)の構築

自社で越境ECサイト(海外向けECサイト)を構築する方法には、大きく分けて2つのタイプがあります。ひとつはゼロから設計・開発を行うフルスクラッチ型、もうひとつはShopifyなどのプラットフォームを活用してテンプレートをカスタマイズするクラウド型です。

自社サイトの構築では、デザインやコンテンツの自由度が高く、自社ブランドの世界観を存分に表現できます。さらに、顧客データを自社で蓄積・分析できるため、国や地域ごとの購買傾向を把握し、リピーター施策やクロスセル戦略にも活用できます。ブランディングを重視した長期的な海外展開を目指す企業に適した手法です。

一方で、ECモールのような集客基盤がないため、アクセスを集めるには自社でマーケティングを行ったり、外部の会社に依頼する必要があります。SEO対策、SNS運用、広告出稿などの施策を継続的に実施するコストと体制が求められます。構築そのものよりも、運用フェーズの努力が成果を左右します。

購入代行サービス

購入代行サービスは、海外ユーザーが国内ECサイトの商品を購入する際、購入代行サービスが決済や配送、通関、カスタマーサービスを一括で担う仕組みです。自社側は国内向けのオペレーションを変えることなく、越境販売を始められる点が特徴です。

初期費用をほとんどかけずにスタートでき、多言語対応や海外決済システムを自社で構築する必要がありません。既存の国内ECをそのまま活用できるため、越境ECをやったことがない企業や自社越境の運用コストに課題感のある企業にとっては最も導入ハードルが低い方法です。また、購入代行サービスが物流や関税処理を代行するため、トラブルやリスクを最小限に抑えられます

Point
まずは自社に合う
越境ECの形を見つけましょう

越境ECの成功に正解はありません。モール出店だけでなく、自社でECサイトを構築したり、購入代行サービスを活用したりと、複数のアプローチが存在します。重要なのは、海外展開を「売上チャネルの拡大」と捉えるだけでなく、長期的なブランド戦略の一環として位置づけることです。

どの方法も間違いではなく、目的を明確にし、自社の状態や強み・リソース・顧客層に最も合う仕組みを選択することが、持続的なグローバル成長につながります。越境ECは手段ではなく、未来の市場を切り拓くための戦略。その視点を持つことが、第一歩です。

当メディアでは、「海外ECモール」「自社で越境ECサイト」「海外購入代行」についてさらに詳しく解説しています。自社がどこからスタートすべきか検討する際に、ぜひ活用してみてください。

         
越境ECの3つの始め方をわかりやすく比較
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ECモールへの
出店
越境ECサイト
を構築
購入代行モール型 購入代行自社サイト型
導入のしやすさ ECモールに
出店準備が必要
立ち上げに
多大な時間が必要
国内ECに
タグ1行追加のみ
国内ECに
タグ1行追加のみ
運用のしやすさ 海外向け
オペレーションを
整える必要あり
海外向け
オペレーションを
整える必要あり
海外向け
オペレーションを
整える必要なし
海外向け
オペレーションを
整える必要なし
導入コスト 異なる言語で
出店準備が必要
多大な
構築コストが必要
国内ECの活用で
コストを抑えられる
国内ECの活用で
コストを抑えられる
運用コスト 多言語CSや
海外発送など
自社で行う必要
多言語CSや
海外発送など
自社で行う必要
多言語CSや
海外発送など
対応不要
多言語CSや
海外発送など
対応不要
戦略の自由さ ECモールの
ルールに従う必要
自社ECサイトなので
自由に行える
自社ECサイトなので
自由に行える
自社ECサイトなので
自由に行える
ブランディング ブランドイメージの
確立が難しい
自社ECサイトなので
ブランドを
自由に表現できる
モールに遷移する
のでブランド体験が
途切れる
自社ECサイトなので
ブランドを
自由に表現できる
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